一番いい勉強法はなんですか?
Anki(アンキ)アプリがおすすめです。
独学大全の読書猿氏も「学生時代に知りたかったと言われた記事」で Anki を紹介しており、海外では語学学習者や医学生なども利用しています。
最適な記憶法は、覚えたい対象によって、また覚える当人の特性によっても異なります。何でも覚えられる、汎用の記憶力なるものは存在しないのです。また、忘れるのはヒトの仕様です。大切なのは覚え直すこと、そのための記憶をメンテナンスする仕組みを作ることです。実は Anki というアプリによって人類はこの問題をすでに解決しています。(独学大全副読本より 読書猿著)
Anki とは、簡単に言えば単なるフラッシュカードアプリです。暗記カードを登録すると、忘却曲線にそって問題が自動的に反復して出されます。
忘却曲線にそったフラッシュカードの特徴は、正解すると復習の間隔が1日後 → 3日後 → 1週間 → 1か月とだんだん伸びていき、最終的に年単位になることです。
ただしどこかで間違えるとふり出しに戻ります。このため一度カードを登録すれば、完全に覚えるまで自動的に復習されるので忘れません。語学学習、専門用語、人の名前や年月日などを覚えることに向いています。
ただし忘却曲線なら類似のアプリも色々ありますし、紙のフラッシュカードでも工夫すれば似たことができます。
ではなぜ Anki がおすすめかといえば、利点は主に次の3点です。
- 母体ユーザー数が多くいろんな単語帳や拡張機能が使える
- カスタマイズ性能がやたら高い
- サービス終了する恐れがほぼない
いろんな人が無料公開している単語帳(デッキ)が使えます。またカスタマイズ性能が大変高く、拡張機能(アドオン)を使って英単語に音声を追加したり、画像穴埋め問題をつくったり、テキスト入力で回答したりなどカ スタマイズすることも可能です。前述した 1 日 →3 日などの反復間隔も変更できます。
ただし逆に言えば、多機能すぎるため慣れるまで超ややこしいです。最初のハードルは結構高めかと思います。
ちなみに iPhone 版だけなぜか3060円という一桁おかしい鬼価格設定で、これもハードルが高い原因のひとつです。
なぜそれでも Anki がおすすめかと言えば、フラッシュカードアプリは数年以上、もしかすると一生使用する可能性があるからです。
受験勉強などには一定の区切りがありますが、何かを覚える暗記自体には終わりがありません。実際に海外では連続使用年数が10年になった、などの報告も見られます。
数年以上の長期使用を前提とした場合、しばらくすればすべての操作方法を覚えることができるので、細かくカスタマイズできることは利点として働きます。
また通常のアプリは、何らかの理由によってサービスを終了してしまう可能性がありますが、Anki はオープンソースソフトウェアなのでサービス終了する心配がかなり低いです。
Anki は海外ユーザー数も多く、2006 年から長年使われて続けています。つまり何か問題が起きた場合、Anki 中毒の海外ヘビーユーザーがどうにかしてくれます。そんなわけで Anki がおすすめです。
Anki の導入で参考になるサイト:
・読書猿氏のブログ:決して後退しない学習ー Anki を使うとどうして一生忘れないのか?
読書猿氏のブログで、Anki についての解説があります。
・Gigazine:Anki 導入方法の解説
インストール方法は上記が詳しいです。
・Gigazine:効率よく学習するための 20 のルール
間隔反復学習をするさいの 20 のルールが解説されています。結構重要です。
20 のルール :内容同じですが別の日本語翻訳です。
個人の方のブログですが、日本語の導入方法ではかなりわかりやすく解説がされています。
・公式サイト:Anki
PC 用アプリなどは上記公式サイトから無料ダウンロードできます。
Anki の日本語マニュアルですが、これも詳しすぎてややこしいです。導入ビデオは英語です。
・5 ちゃんねる:Anki で暗記 6
はい。Quora の参考にあるまじき匿名掲示板5ちゃんねるへのリン クを貼りましたが悪ふざけではありません。このスレッドは English 板に属しており、Anki の使用方法について質問するとやたらハイクオリティで的確なアドバイスをもらうことができます。
・海外掲示板の reddit(英語):r/Anki
海外掲示板で、人口や情報量が多いです。語学学習者の学生や医学生が励ましあったりとかもしているようで、Anki をネタにした面白画像なども投稿されています。この回答の冒頭のファンアートもこちらからです。